相手の事をどれだけ考える事ができるか。
人としても、税理士としても求められることです。
相手の気持ちに寄り添えるか
自分に起きた事だけを考えて生きていれば楽かもしれませんが、それでは社会生活の中で「生きている」とは言えないでしょう。
社会とは自分と相手がいて成立します。
その中で生きるのですから、相手の事を考えて生きる必要があります。
不思議なもので、相手に起きている事であれば冷静に物事を考えて的確と思えるアドバイスが出来たつもりでいても、いざ同じことが自分の身に起こったら、途端に冷静さを失ってしまい、全然対処できないという事がよくあります。
これはアドバイスした時の相手への想像力が、足りなかった場合と言えるかもしれません。
ただある意味これは仕方のないことです。
相手と全く同じ状況を経験しているわけでもないので、想像するしかありません。
想像力は無限とは言いますが、相手が思っている事を完全に再現することはできません。
それでも、相手の事を想像し相手の立場を考えるという事は社会の中で生きていく以上、し続けなければいけません。
相手の事は100%理解できないとしても、相手の立場に寄り添うという姿勢が大切だと思っています。
その姿勢というのは相手に伝わるものです。
税理士として相手の立場を考える
税理士としては、それでも相手の立場を出来るだけ100%に近いように理解したいものです。
相手の立場をより理解するにはどうしたらいいか。
知識はもちろん必要でしょう。
それよりも経験しているかどうかが大きいと思います。
相手に起こったことやその時の相手の立場を経験していれば、より相手の状況に近いアドバイスが出来るはずです。
逆に自分で経験していない事は想像の範囲でしか話すことが出来ません。
独立前のサラリーマン税理士として経営者へアドバイスするとしたら、税理士としての経験と知識が豊富であれば十分役立つ情報を伝えられるでしょう。
ただ独立前だと経営者という立場を経験しているわけではありません。
そこは想像するしかないわけです。
独立すると自分も経営者となります。
ですから、税理士に経営者を経験した視点が加わります。
もちろん業種や、経験年数の差はあるかもしれませんが、相手と同じ経営者の立場を経験することで本当の意味で相手の立場の理解に近づくはずです。
そして、より相手に即した生きたアドバイスができるようになるでしょう。
一方で、矛盾するかもしれませんが、独立前で経験がないからと言って想像が出来ないわけではありません。
例え相手の状況を経験していなくても、過去に経験した中から類似した経験を繋ぎ合わせて、より今の状況に近いものを想像して自分なりに疑似体験してみるという事も大事だと思っています。
誰でも最初は未経験ですし、人生ですべての事を体験できるわけではありません。
疑似体験がうまくできる人はそれだけで強力な武器になりえます。
相手の立場を考えることにこだわってみましょう。
まとめ
どれだけ相手の立場を想像できるかというのは税理士でなくても、独立前でも後でも、普段の生活の中でとても大事なことです。
当たり前のことだからこそ、日々意識したいものです。
■編集後記
巣ごもり生活。録画したエールを一気見。おもしろいので当たりの朝ドラかも。夜はオンラインセミナーを受講。今突き付けられている現実から逃げてはいけませんね。