自分が言いたい事より、相手が話したい事を。
まず聞くというスタンス
経営者の方で、話を聞いてもらいたい、相談したいと思っている方は多いです。
税理士は、会社の中身や個人の財産の事まで把握していることから、他の人には相談しにくいことも話せる数少ない相談相手であることが多いです。
税理士はそのような立ち位置でいることが多いですから、まずは自分の話よりも、相手の話を聞く事がなにより大事です。当然といえば当然ですが。
話を聞くというよりは、相手が話したい事はすべて話してもらう事が大事かなと。
不安に思っていることでも、なかなか他には打ち明けられずに心に留めていた事を、安心して吐き出してもらう事が重要だったりします。
相談というのは、相手に話をしてもらう事です。
自分の話をしてもあまり意味がないでしょう。
話を聞いてもらいたいのに、
・途中で話をさえぎって自分の意見を割り込ませる
・間違っていると否定してしまう
・最後まで話を聞かない
これはご法度です。
常識なはずですが、実際結構見かけます。
極端な話、自分の話は相手の話を聞いた後、一番最後だけでもいいと思っています。
ただ話してもらうだけで答えが出る事も
相手に話してもらうだけで、答えが見つかることもあります。
今まで自分の中に留めていたことを、言葉にして話していただくことで、経営者の方自身の中で整理が出来て、そこで答えが見えたり、迷っていたことも決意が固まったり。
相談する時点で、すでに自分の中で答えは出ていて、ただ背中を押してほしい、そんな思いの方もいらっしゃいます。
というより相談というのは、そのパターンの方が多いです。プライベートでも。
なので、しっかり聞いて背中を押してあげるというのはとても大切なことです。
ただ話を聞いてほしいだけ、という事もありますし、その場で解決策が見つからないような事でも、まずはちゃんと聞いてあげる事が税理士に求められる役目だったりします。
営業マンのような上手なトークを税理士には望んでいないはずです。
雰囲気、深堀りする質問
ただ聞くだけでいいのかというと、そうではないでしょう。
前提として、相談したいと思ってもらえるか、この人になら話したいと思ってもらえるかどうか。
信頼されていないと話してもらえないでしょう。
相手の話したい事を話してもらえるような雰囲気づくり、信頼関係というのは、一日でできるものではないので、日ごろからの積み重ねが大事になってきます。
また、実際に話を聞いている時も、ただ聞いているだけではなく、相手の意図を汲み取り深掘りできるような問いを投げかけてあげることも大切だと思います。
話を聞くのが上手な人は、質問が上手な人だとよくいいます。
質問が上手だと、相手もますます気持ちよく話をすることが出来る。
なかなか難易度が高い事ではありますが、意識してみるだけでも、話の聞き方も変わってくるかもしれません。
加えて、普段から税理士がどれくらい経営者の方をよく見ているかという事も、質問の深度に関わってくるでしょう。
まとめ
相手の話9割、自分の話1割というのは、少々極端な表現かもしれませんが、
このくらいのスタンスで、相手の話を聞く事に重きを置いていれば、結果的にちょうどいいバランスに落ち着くかなと。
仕事でもプライベートでも、まずは聞くという事を大事にしたいですね。
■編集後記
サーキュレーターを導入してみました。
■一日一新
IRIS OHYAMA PCF-HD15-W サーキュレーター
■一日一曲
「翳りゆく部屋」荒井由実